コラム

2014/12/29

記帳義務と青色申告


間もなく、年が変わり、個人の事業者にとっては気が重たいシーズンとなります。法人に限らず個人事業者も事業を行うと1年間の所得(もうけ)を計算して確定申告しなければいけません。そして、1年間の所得を計算するためには、日々の取引を正確に記録しなければならず、その日々の取引を帳簿に記入する行為が記帳と呼ばれるものです。

平成26年1月※1)から個人の白色申告の方※2)であっても、事業や不動産貸付等を行う全ての方は事業規模を問わず、記帳と帳簿書類の保存が必要となりました。
ただし、全ての個人事業者に対して、法人の経理の方々が行っているような精度の高い記帳が求められている訳ではありません。
記帳に抵抗がある方は、まず簡易な帳簿の記載にチャレンジしてみましょう。

国税庁のホームページには、記帳を始められる方への対応方法が記載されています。ぜひ参考にしてみてください。
http://www.nta.go.jp/osaka/topics/shotokuzei/kicho.htm

なお、青色申告者になれば、より水準の高い記帳が求められます※3)が、所得計算などについて有利な特典を受けられるのも忘れてはいけません。

青色申告者の特典の主なものは以下の通りです。

1、青色申告特別控除

青色申告者となれば、所得の金額から10万円を控除することが認められています。
簡易帳簿より水準の高い『正規の簿記の原則』での記帳をすれば、控除することができる金額は65万円となります。

2、青色事業専従者給与の必要経費算入

個人事業者と生計を一にしている親族等に対して給与等の支払をしたとしても、個人事業者の必要経費に計上することは原則的に認められていません。
ただし、青色申告者となれば、生計を一にしている親族等に対する給与でも事前に届出をしている金額の範囲内であれば、必要経費とすることができます。ただし、届出をした金額の範囲内だからと言って必ず必要経費に認められるわけではありません。労務の対価として正常な金額であることが必要となりますので、ご注意ください。

3、純損失の繰越しと繰戻し還付

純損失の繰越し・・・事業所得などが赤字となり、純損失が生じた場合、その損失金額を、個人であれば3年間各年分の所得から差し引くことができます。
純損失の繰戻し還付・・・前年分も青色申告していることが前提ですが、純損失の金額が生じた場合、純損失の繰越しに代えて、前年の所得と通算し、前年に納めた所得税の還付を受けることもできます。

※1)平成25年12月までは、一定規模以下の白色申告者については記帳及び帳簿等の保存の義務はありませんでした。
※2)事業を行い確定申告を行う者には、青色申告者と白色申告者とがあり、青色申告者になるためには、事前に税務署に申請書を提出しなければなりません。
※3)青色申告者であっても簡易帳簿での記載が認められていない訳ではありません。


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